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MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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従妹の結婚式は、楽しく、でも少し寂しさが胸の内に残った。

愛_c0131701_12314166.jpg2つ違いで家も近く、幼い時から妹のように可愛がっていた従妹だけに、式の前には祝福する気持ちと、実の妹を嫁に送るかのような寂しい気持ちが入り混じった、複雑な心地だった。
でも従妹のウェディングドレス姿は、贔屓目とはいえとても美しく、ベールに包まれた幸せそうな笑みを見ると、まだ記憶に新しい自分の結婚式が重なって見えて、とても幸せな心地だけが残った。

お相手は立志伝中の創業者で知られる企業のCEO秘書。性格も非常によさそうな好青年で、そのCEOの薫陶を受けていけば、一角の人物たり得るだろう。彼なら従妹を幸せにできるだろう。

初めて親族席から臨む披露宴は、いつもと景色が異なった。新郎新婦から一番遠いところにいながら、一番近くに感じる。上司や友人からの温かい言葉や余興からも、二人がいかに愛されているかが伝わる。
最後に従妹が両親に宛てた手紙を読み上げると、両親を尊敬し愛するその言葉ひとつひとつが、叔父叔母に共感する自分にも届き、胸が熱くなった。


家族は愛で構成されている。哲学者がなんと言おうと、進化論学者や生物学者がどう断じようと、統計学者がどう分析しようと、素直に胸でそう感じた。
自分の結婚式の時は、皆に祝福されて嬉しかったし、家族を創る喜びに溢れていた。その稀有な経験と感情を経て、いま従妹の結婚式を見、改めて自分を振り返ると、幸せなのだとつくづく思う。

落ち込んだり世間を恨んだりしたこともあったが、愛には恵まれていた。ある尊敬すべき親しい人に、かつて「あなたは幸せなのですが、それに気づいていませんね」と言われたことがあった。はて本当に自分は幸せなのかと、それ以来自問し続けた。漸く答えが出たと思う。

この思いを忘れず、妻を、両親を、家族を愛し、孝行していこう。
by flauto_sloan | 2008-01-27 22:30 | 家族
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