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MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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Beatboxing flute
フルート吹きとして、このYouTubeの演奏に衝撃を受けました。
Beatboxing flute inspector gadget remix

フルートは単音楽器だから、一本では表現の幅に制約があります。
これまで様々な作曲家や演奏者が、何とか一本でも奥の深い表現ができるように工夫してきました。

バッハの「無伴奏パルティータ」では音を細かくして対旋律を織り込み、
ドビュッシーの「シランクス」ではリズム感を希薄にし、
オネゲルの「牝山羊の踊り」では物語に対応した遠近感を持たせ、
作曲家は様々な工夫をしてきました。

現代奏法でさらに表現は広がり、
唸り、
歌口に息を吹き込んでキーの穴から音を出し、
歌口を金管のマウスピースのようにして唇の振動音を吹き込み、
キーをガチャガチャ叩いて音を鳴らし、
視覚効果を含め色々な試みがなされてきました。

・・・しかし、ボイスパーカッションと組み合わせるとは!
ベースはジャズフルートのようで、音色や奏法はジャズ特有のものですが(ただし楽器はアルトフルートではない)、いやあ、新鮮な驚きでした。

きっと「誰も弾きこなせる人がいない」として忘れ去られていたバッハの無伴奏チェロ組曲を、カザルスが発掘して引いて見せたときの人々の驚きもこんな感じだったのでしょうね…

アメリカ人に大うけしそうなので、持ちネタに一曲チャレンジしてみようかな…
by flauto_sloan | 2008-01-13 13:29 | 音楽・芸術
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