MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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OpsSimCom - 遊びて学ぶ
MIT Sloan Operation Clubが主催する、MBA Operation Simulation Competition に、スローンのブロガーであるKazさんShintaroさんと参加した。(その様子をKazさんがブログに書いている)

一度昨年のオペレーション入門の授業で行ったシュミレーション・ゲームなのだが、今回は不況を反映して設定が変わり、キャッシュが枯渇しそうで借金もできない中、3日間フル稼働で工場運営をし、一番キャッシュを稼いだチームが優勝となる。参加チームは全世界のビジネススクールから100チームで、中国のCEIBからも多数参加している。


前回の授業の時に、かなり手ひどい失敗をしてしまい、生産計画とはどういうことか、コミュニケーションや委任・信頼とは何かを学ぶこととなった。今回はその教訓を生かして、目指せ上位、と意気込んだ。

3日間はなかなか睡眠不足で、いつも工場のことが気になるほど、3人とものめりこんでしまった。

だが結果は・・・残念ながら中の下といったところ。これはこれで学ぶことは多かったのだが、やはり周到な事前計画と、予想と現実がずれたときの思い切った判断/度胸が必要だと痛感。これを一人で行えることが望ましいが、人間にはマインド・セットやメンタル・モデルがあるので、これをカバーするチームワークはもっと重要であり、チームがワークするための、信頼とタイムリーで密度の濃いコミュニケーションは必要だ。


前回の授業の設定をベースにShintaroが素晴らしいモデルを作ってくれた。これで事前計画が進み、非常に効率的で効果的なスタートを切れたのだが、今回のゲームでは、需要の現れ方が前回と大幅に変わったり、ある機械のキャパシティが最後までなかなか把握できなかったりと、試行錯誤で修正しなければならない部分が多かった。だが工場運営に追われ、集まった運営データからモデルを修正する人を置けなかった。オペレーションの授業だからといって、オペレーションに埋没してしまっては意味がない。現場監督だけでなく、経営企画部も持たなければ、企業は大きく成長できない。

また、現場での判断は、最後は合理性の彼方にあるので、そこでは自分の性格や、過去の成功または失敗経験が知らず知らず影響してしまう。それに気が付いて補正し、できるだけ偏らない判断にすることは、一人では極めて難しい。せっかく能力的にも相性としても良い、強いチームだっただけに、ゲーム進行中に一歩引いてチームダイナミクスを観察し、経営企画を作ろう、といった方向修正を早めにすることができていれば、もう少し上位になれたかもしれない。


オペレーションで学んだことも、リーダーシップで学んだことも、実践は難しいのだが、シミュレーションというリスクのない状況だからこそ、失敗からこうして学ぶことができる。まさに参加したことに意義があった。

ともあれ、なかなか大変ではあったし、賞金は遠く逃したが、非常に面白いコンペティションだった。


ちなみに、優勝はスローンのLFM (Leaders For Manufacturing) という、MSとMBAのヂュアルプログラムの人たちのチームだった。主催校のスローンが優勝できて、まずはなにより
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by flauto_sloan | 2009-05-03 13:55 | MITでの学び(MBA)
セブン・イレブン - 世界から日本、そして世界へ
セブン・イレブン米国法人のCEOのDelPinto氏、COOの朝倉氏がジャパン・クラブの招きで講演を行った。詳細は企画者であるShintaroのブログに載っているが、非常に面白い内容だった。大盛況だったが、中でもJapan Trekに参加した友人たちが、日本でのセブン・イレブンの経験から興味を持って参加してくれていたのが嬉しい。

講演会後、お二人と昼食を共にする機会があり、日本人数人で朝倉氏を囲んだ。アメリカで成功したビジネスモデルを日本で進化させ、アメリカに再輸出したのがセブン・イレブンなのだが(日本法人はフランチャイジーでありながら親会社となっている)、「日本流」を如何にアメリカに落とし込むのかのお話が非常に面白かった。

食生活が違えば、食に対する価値観も異なる。働き方が違えば、職業観も異なる。より良い価値観を受け入れられるように顧客を教育していかねばならず、そのために従業員がまずセブン・イレブンのコンセプトを理解しなければならない。特に二つの話が心に残った。

一つは食品の鮮度の教育。日本ではもはや当たり前だが、セブンイレブン米国でも鮮度を維持するために、作った日のうちに生鮮食品を廃棄することにした。品質期限表示はその当日になるのだが、アメリカ人にとって一見それは「非常に古い」と映ってしまう。アメリカの食品は保存期間が長いので、人々は日付ができるだけ先の商品を選ぶ、という購買行動をとるからだ。

そのため、如何にセブンイレブンの商品が新鮮か、そして日付が当日なことがそれを証明している、と顧客を教育し、買ってもらい、納得してもらわねばならなかった。だがようやく認知が進み、信用が生まれてきているとのことだ。

もう一つは現場の従業員への権限委譲。日本のセブンイレブンでは商品の発注は各店舗の従業員が行っており、地元の微妙な事情の違いが反映されるようにしている。だがアメリカでは本社が販売数量を中央管理していた。アメリカにおいて現場の従業員であるレジ打ち係は、スキルが必要な職だとは見做されておらず、階層社会の中であまり高く見られてはいない。そのため現場への信頼はあまり大きくなく、重要な判断をさせることは稀だ。

だがセブンイレブンで実際に現場に判断をさせていくと、効果が着実に現れ、米国の幹部も納得していった。勿論ITを利用して補助をし、トレーニングもしっかり行っている。

文化の違い、習慣の違いはすぐに埋まらないが、善い価値は必ず浸透し得る。だが過程を慎重に設計することが肝要だ。顧客や従業員が価値を認識し、理解し、行動を取って、その価値を実感してさらに深く認識するプロセスを造りこまねばならない。そこは信念とオペレーションがものをいう。当たり前のことをしっかりと行えば、日米の差をも越えるのだ、とお話を伺いながら思った。

日本のサムライの強さを見た会食だった。
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by flauto_sloan | 2008-11-20 22:51 | Guest Speakers