MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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フロリダ週遊(2/3) - 踏み分け入ればエバーグレイズ
フロリダ半島の先端にある広大な湿地帯の国立公園、エバーグレイズ国立公園に足を伸ばした。先日のイエローストーン同様、途方も無く広い。だが植生や風景、動植物は当然だが全く異なり、熱帯雨林と湿地帯だ。

c0131701_10563162.jpgエバーグレイズは大部分が湿地帯であるため、野生動物は哺乳類よりも鳥類や両生類が中心だ。国立公園へは東からと北西からの二通りのルートがあり、私たちは車で入れる東ルートに入った。原生林や湿地帯をドライブし、南端のフラミンゴという岬まで進んだ。その途中にいくつかのトレイルがあり、そこで自然の中に踏み入ることができる。

c0131701_10575323.jpg最初のトレイルは、湿地の上に桟橋が通されており、様々な植物、そしてアリゲーターを見ることができる。水に頭を少し出して寛いでいるアリゲーターは、どことなく憎めない姿をしていた(写真の赤丸囲み)。道路にはアリゲーター注意の看板があるほどで、この公園を代表する生物のひとつでもある。

c0131701_10583052.jpgそのすぐ隣のトレイルは、熱帯雨林を踏み分け入るジャングルトレイル。次々と登場するトカゲや虫。頭上を駆け巡るリスなどの小動物。日中なのに射し込む光は少なく、薄暗く不気味なトレイルで、妻はかなり怯えながら歩いていた(すぐに慣れたが)。

c0131701_10592332.jpg他にも世界有数の湿地を一望できる展望台や、マングローブの茂る湖、湿地に浮かぶ島を一周できるトレイルなど、大自然を満喫できるハイキングがいくつもあり、楽しい。特に湖の上を悠然と飛ぶ鷲は美しかった。
これで猛暑と蚊がなければ最高だったが、それは仕方が無い。

c0131701_111640.jpg最南端のフラミンゴでは、ヨットやカヌーができるらしい。また海に面するため、海水性のクロコダイルもいるらしく、全米唯一のアリゲーター(淡水性)とクロコダイルのいる国立公園だそうだ。クロコダイルは見えなかったが、ドライブしたキー・ウェストの島々を臨む。


それにしても、あまりに広大な公園で、車で自分で回ることを完全に前提としている。日本とは異なるスケール感だ。だが湿地帯や原生林を切り開いて車道を造り、時速60kmくらいで走り抜けられるようにするのは、自然保護・動物保護の点ではあまり望ましくないとも思ってしまう。

特に公園の周囲では観光用に開発された湿地帯や、ジェットスキーを乗り回せる湖があり、マナティーが傷ついたり、環境に悪影響があるといわれたりしているそうだ。

そうした人災とハリケーンなどの天災により、世界遺産でもあるこの公園は、1993年から昨年まで「危機遺産」リストに載るほどの影響を受けたそうだ。観光資源は搾取していればその価値を減じてしまう。観光収入が減るのは自業自得だが、生態系が破壊されては地球の損失である。自然との共生についても考えさせられる公園だった。
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by flauto_sloan | 2008-06-28 10:23 | 旅行
フロリダ周遊(1/3) - マイアミの海と空
フロリダを一周してきた。観光資源が豊富なこの半島は、やはり他のアメリカとは随分と異なる。中南米への玄関口であり、富裕層が暮らす風光明媚な地であった。

フロリダは、ディズニー好きの妻が渡米前から必ず行くと宣言していた地であり、夏の予定の中心でもあった。マイアミに入り、オーランドへ抜け、州都タラハシーを経由してジャクソンビルへと、まさにフロリダを行きつくした。

マイアミの海と空c0131701_1042884.jpg
マイアミはイメージしたとおりの、美しく豊かな町であった。美しい砂浜のマイアミ・ビーチと、高層ビルの建ち並ぶダウンタウンの対比が面白い。
東海岸の避寒地であり、また雨季であるために夏はハイシーズンではない。メキシコ湾に面し熱帯であるフロリダの夏は、頭がくらくらするくらい暑く、道端の猫もうだっていた。
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c0131701_105818.jpg人造のマイアミビーチは遠浅で砂が美しく、燦々と降る日差しの中、今年初の海水浴をした(カンクンは海が荒れていて、結局ラグーンにしか入っていない)。海は好きだ。水平線の向こうに何があるだろうかと考えてしまう。
そう想像しながらゆっくりと本を読むのが、何と幸せなことか。

c0131701_1052651.jpgマイアミ・ビーチの中心であるアール・デコ地区は、その名の通りアール・デコ風の建築が立ち並ぶのだが… アール・デコってこんな感じだったろうか、と思うことも。何と言うか、特別感銘を受ける地区ではなかった*1。ハイシーズンにはもっと賑わうのだろう。

c0131701_1055575.jpgマイアミ・ベイを一周するクルージングでは、豪華な別荘の数々を見る。特に橋が一本も通っていない、文字通り"exclusive"な最高級の別荘地、フィッシャーマン・アイランドは見事。他にも著名人の別荘と横付けされた大型クルーザーが建ち並び、アメリカン・ドリームの物質的な姿を見る。

c0131701_1063363.jpg食事は非常に充実している。食通の富裕層が住んでいるのだから、いいレストランがあるのも自然で、NYCやLAの有名店も店を構えている。普段は食費を抑えているが、折角だからと一度、Christy'sというステーキハウスへ。スポーツ選手やCEOも訪れるという。その評判に違わず、味、内装、サービスどれをとっても素晴らしい。大満足のフロリダの夜だった(その後すぐにトラブルに見舞われるのだが、それは後述)

人の構成も特徴的だ。NYCやボストンからの富裕層だけでなく、中南米からの移民もマイアミには多い。市民の70%がスペイン語を話すらしく、観光ツアーやレストランのメニューは全て米西両記。町の人のノリもラテン的だ。

また、同性愛者に開放的な街でも知られる。実際によく見かけ、ごくごく自然であった。まだカリフォルニア州のように同性愛者の結婚が許可されるまでには至っていないようだが。

貧富の差も激しい。マイアミ・ビーチのリンカーン通りは、リッツ・カールトンや高級レストランなどが立ち並ぶ華やかな通りなのだが、道が一本異なれば途端に柄が悪くなる。治安も決して良いわけではなく、だからこそburn noticeなどの刑事・犯罪系ドラマの舞台にもなる。

色々と矛盾や格差を内包する、アンビバレントな不思議な街だった。


キー・ウェストへのドライブ
c0131701_1018354.jpgマイアミから車で片道4-5時間南下すると、米国本土最南端のキーウェストに辿り着く。キー・ウェストへのドライブは、島々を繋ぐ高速道路が海の上をずっと走っているので有名だ。特に最長の"seven miles bridge"では、海上をドライブしている気分になれる*2

c0131701_10185653.jpgキー・ウェスト島は小さいが、文豪ヘミングウェイが別荘を構えたことで知られ、邸宅が保存されて見学できるようになっている。建ったときにヘミングウェイが「これが最後の一ペニーだ(これで文無しだ)」と言って貼り付けたと云われるペニーも残っていた。

c0131701_10193573.jpg米国最南端*3には、ヤドクガエルのような、お世辞にも趣味がいいとはいえない碑がたっており、「キューバまで90マイル」と書かれている。晴れていればキューバが見えていたのかもしれない。こんなに近いのに、イデオロギーで対立しているのかと、地政学的な衝突の根深さを実感する。

日帰りは運転初心者には少しきつかったが、楽しいドライブだった。


*1 湘南出身の妻は、似た風情を感じたようだ。湘南がここをモデルにしたのだろうか
*2 このドライブのために免許を取り、運転を練習したようなものだ。この10時間のドライブで大分運転に慣れた
*3 実際は最南端ではない。本当の最南端は米軍基地内にあるため、一般人は観光できない

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by flauto_sloan | 2008-06-26 22:59 | 旅行
佳書
「佳書とは、それを読むことによって、我々の呼吸・血液・体裁を清くし、精神の鼓動を昂めたり、沈着かせたり、霊魂を神仏に近づけたりする書のことであります」(安岡正篤一日一言より)

ここのところ、幸運にも佳書に巡り合い続けている。

過去の失敗や自分の内面を振り返り、革むるべき処と、責めざるべき処、反省すべき処と、自信を取り戻すべき処を峻別できた。

心が生き返ってゆく。

もうすぐ31年を迎える人生で、何年間足踏みや遠回りをしたのか判らない。それが無駄でなかった、などという甘えたこともいうつもりは毛頭無い。だが、それらを全て受け入れるための心構えと勇気が湧いた。

その感動すべき瞬間、ニューヨークからの帰路の夜道は忘れまい。
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by flauto_sloan | 2008-06-24 13:18 | Mens et Manus
MIT卒業式 - Change the world
先日、MITの卒業式が行われ、私は寮でMIT Channelにてテレビで見ていた。卒業式でのスピーチは、ノーベル平和賞受賞者のMuhammad Yunus氏であり、非常に素晴らしい内容だった。

ユヌス氏については、多くを語るまでも無いだろう。バングラディッシュで貧民向けの銀行、グラミン銀行を設立し、マイクロクレディットの手法を作り上げ、多くの人々に自信と経済力を与え続けている偉大な社会起業家だ。

MITのサイトに音声付きでそのスピーチが収録されているので、是非聴いて(読んで)頂きたい。以下要旨
"従来のビジネスは資本主義経済の枠組みの中で動いており、そこでの目的は利益を最大化することにある。私は利益を最大化しようとしていないが、私のビジネスは私に幸せを与えてくれる。「ビジネス」は資本主義の枠組みという、余りに狭く一面的な意味に押し込められてしまっている。

人間は多面的な視点を持つはずだ。我々が世界で直面している問題は、利益最大化のレンズでは見えてこない。多面的な考えを持つ、本当の人間がビジネスから得られる幸せは、「利益の最大化」だけでなく、「広く認められた社会的意義の達成」にもある。だからビジネスにも、利益追求事業と社会事業とがあるべきだ。

あなた方の世代は世界を革新することができ、一人一人は世界を変える力がある。一生で何か一つは、あなたが最も心を痛める問題を解決するための、社会事業に関わることをして欲しい。もしあなたに(新しい社会的事業の)デザインと資金があれば、行動に移して欲しい。もしお金が無いだけなら、MITの学部長に話せばいい。

貧困は貧しいから在るのではなく、(資本主義社会の)仕組みにより人々に降りかかったのであり、貧しい人と恵まれた人との間に何の違いも無い。この仕組みを変えることは難しく、手を拱いていては手遅れになるが、3つの基本的な試みが大きな成果を出すだろう。

1) "social business"を市場原理に組み込んだビジネスを広めること、2) 全ての人に経済およびヘルスケアのサービスを行き届かせること、そして 3) 誰にでも利用可能なITをいきわたらせることである。

問題が非常に大きく見えても、簡単な小さな部分から解決していけば、面白いように大きな問題を解決していくことが出来る。正しいやり方でさえあれば、すぐに世界を動かせる。

あなたたちの前にある大きな二つの使命は、この世界から貧困を撲滅することと、人の無関心と利己心が傷つけた地球環境を修復するために、世界を正しい方向に向かわせることだ。

おめでとう、あなたたちは素晴らしい可能性に溢れる世代に生まれた。そして前もっておめでとうと言っておこう。あなたたちによって、この星のすべての人が人間らしく生きられる世界が創造されることに。"

社会主義を打ち倒し、この世の経済を独占している資本主義が、唯一のビジネスの評価軸だと捉えられるのは自然だ。ビジネスが資本主義の中で動いていると信じている限り、あらゆることをお金(利益)に落とし込み、NPVが正か負かで良し悪しを判断すればよい。

だが利益という単一軸に世の中の事象を捨象しようとすれば、多くのものは見えなくなる。ユヌス氏の言う「社会的意義の達成」、あるいは更に他の視点を持つことで、ようやく正しいバランスの取れた事象が見えてくるのだろう。


幸いにも私の卒業は来年なのだが、卒業後にどのような信条を持つべきか、改めて大きく考えさせられる。どうも資本主義をそこまで信奉できず、信じ込もうという割り切りも気持ちが悪い。文芸家や漫画家の一族に生まれ、音楽家や化学者を志したからだろうか。だが信じなければプロフェッショナルとしての強さは生まれない。

では資本主義を受け入れ、極め、その後にもう一軸を広げるか(ビル・ゲイツのように)、最初から2次元、3次元で複雑さの罠に陥るか、あるいはそれを克服してユヌス氏のようになる強さを自ら作り上げるか。

残り一年はそれを見つけるのに短いのだろうか。来年の今頃にこのブログに書く気持ちは、疑問が疑問のままに残る時間切れの感覚だろうか。

この一年で大分エネルギーが蓄えられたように思う。引き続き、ゆっくりと、だが精力的に経験し、考えていきたい。
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by flauto_sloan | 2008-06-22 15:48 | Guest Speakers
出会いと別れと学び
6月は日本であれば桜の季節であり、出会いと別れの季節である。今日はトリプルヘッダーで友人との出会いを喜び、再会を楽しみ、別れを惜しんだ。

昼にはボストン日本人研究者交流会でお世話になったMGHの先生と、同年代の日本人10名ほどで飲茶を楽しんだ。相変わらずボストンは様々な人が集まっている。医学、法学、ビジネス… それぞれお互いに学ぶところあり刺激するところあり、いつもながら面白い。妻の同僚の方とも楽しいお話が出来た。

夕方には、いまやボストンの人気ブロガーとなっためい&ひで夫妻East Coast Grillで晩御飯を食べた。夫妻とは大学のオーケストラから一緒で、気が付くともう随分長い付き合いだ。お子さんがとても可愛く、幸せな家族の笑顔を見ていると、和やかな気持ちになる。

夜にはMIT Sloanに今度入学する方で既にボストンにいる人達と、Sloan Fellowsの方たち、さらにはまだボストンにいる卒業生の方との交流会に。このブログをお読みの方が多くていささか照れる。様々なバックグラウンドを持つ新しいSloan仲間からも、是非多くを学びたい。

アメリカではDiversityが学びを生み出すと考えているため、小学校から多様性を大事にしている。違い・差があるからこそその違いの理由と意味合いを考え、自分を相対化し、考えを深めることが出来る。

ボストンの日本人も、人種が同じというだけで多様性に富んでいる。文化ですら、生まれ育った環境、働いてきたで異なる。必要なのはその違いを際立たせ、オープンに話し合える環境だ。日本になくて(あるいは少なくて)ボストンにあるのは、この凝縮された多様性と環境であり、日本人間からの学びも多い。残り一年も多くを学びあいたい。
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by flauto_sloan | 2008-06-21 04:10 | 交友
Cape Cod - 風光明媚
今日は車の運転を兼ねて(そちらが主目的であるが)、Cape Codへドライブをした。美しい風景に囲まれた別荘地を楽しみつつ、ドライブ旅行に備えた。

c0131701_235390.jpgCape Cod
先日免許を取って以来、妻を助手席に車の運転をしている。今回はちょっと遠出ということで、ボストンの南の景勝地、Cape Codへ向かった。マサチューセッツ州の南東に突き出した半島で、JFKの別荘などボストンの富裕層が浜辺と景色を楽しむために別荘を構えている。
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昼食に立ち寄ったChatham Bars Innは古風で洗練された建物が美しい。浜辺から海を一望できるレストランは、味もよくサービスも心地よい。さすがは高級リゾートだと思わせる、寛げる空間だった。

c0131701_2495229.jpgそして"Kettle cook"という製法で知られるCape Cod Potato Chipsの所在地である。この高級チップスはカリッとした食感が絶妙で、多少油っこいが(40% fat reducedという製品もある)癖になる逸品だ。渡米後の体重増加の主要要因の一つでもあるが。

c0131701_2435160.jpgCape Codは美しい灯台でも知られる。Highland Lightという灯台に立ち寄り、66 ftの高さの灯台に登った。大西洋に面しているだけあり、「この先2600マイルでポルトガル」「この先にイギリス」といった表示があり、ヨーロッパとの近さを感じさせる。

やはりここはニューイングランドという呼称が差すとおり、地理的、文化的、経済的にもヨーロッパとの結びつきが強い。

ドライブ
運転に関しては、大分慣れてきたが、もう少し練習しなければ。レンタカーにもカーナビが付いているので大分助かるが、アメリカの道に慣れていない身としては、HertzのナビよりもAvisのナビの方が分かりやすかった。ボストンは運転が全米でもトップクラスの荒さだという。ここで慣れればあとは大丈夫だろう。
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by flauto_sloan | 2008-06-20 01:52 | ボストンでの生活
From Worst to First - Celtics
c0131701_235919.jpg昨年のRed Soxの優勝、Patriotsの準優勝に続き、NBAでは22年ぶりにBoston Celticsが優勝した。この興奮と街の盛り上がりは、かつてベイスターズが38年振りに優勝し、神大が箱根を制覇し、関東学院がラグビーを制覇した時の横浜を思い出す。なんと幸運なときにボストンにいられたことか!

17日にLakersに圧勝して優勝したCelticsは、全くの不振に終わった昨年に比べて3倍近い勝利を挙げてプレーオフへ進出、見事栄冠を手にした。感激に涙を流す巨漢のガーネットが"Anything's possible!"と叫ぶ姿が印象的だった。寮でもボストンに残っている学生がラウンジに集まり、皆でテレビをみて盛り上がっていた。

c0131701_23594449.jpgそして今日、優勝を記念するパレードが行われた(Kazmaさんのブログに素晴らしい写真と記事があります)。沿道は緑を身に纏ったファンで埋め尽くされ、興奮の渦。やがてダックボート*に乗った選手たちが現れると、大熱狂だ。選手たちの心から満足そうな姿が眩しい。フリー新聞の"Metro"が、見出しに"From Worst to First"と書いていたが、この屈辱をバネにした復活劇が素晴らしい。不可能を可能にする意志とチームワークに感動した。

この優勝を記念して、Red SoxはCelticsの選手たちを試合に招待し、自らは緑の特製ユニフォームでプレーをした。この街一体で成功を分かち合う喜ぶ、学術肌とはまた違ったボストンらしさで好きだ。

* 私たちも同じ日の夕方、このボストン名物ダックボートに乗った。チャールズ川の美しさを楽しむと共に、ボストンの街を再発見する楽しいツアーだった
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by flauto_sloan | 2008-06-19 23:19 | ボストンでの生活
気分一新
色々と思うところあり、また夏が近づいていることもあり、気分一新に髪を切り髭を剃った。随分と若返ったように思う。

そもそも髭を生やしたのは、若く見られたくないという仕事上の理由と、いくばしかの風格を身に着けたいからであった。参考にしたのは有名なリンカーンの髭のエピソード

今回は久々にMITのTechnicutsへ行ったところ、いつも担当してくれている韓国人の女性がおらず、ベトナム人の人に切ってもらった。すると、髪型がベトナム人風になってしまった…
横から後ろにかけて刈り上げ、全体に非常に短い。日焼けして東南アジアに行けば現地人にすぐ馴染めそうだ*

まあ、嫌が応にも気分は一新した。

* 人民解放軍の兵士のようでもある
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by flauto_sloan | 2008-06-18 22:55 | 家族
中西部探訪(5/5) - 古代の湖と塩の湖
今回の旅行の最後は、一番の楽しみでもある化石発掘を行った。古代湖、いや海だっただけあり、様々な魚の化石が見つかり、非常に楽しかった。また夜はモルモン教の総本山のソルトレイクシティで旅を締めくくった。

化石採集
c0131701_12152424.jpg実は今回このツアーを選んだ最大の理由は、化石採集ができることだった。イエローストーンなど公園へ行くだけであれば自分で予定を組めるが、化石採集は何処で出来るか分からなかったため、それが組まれているツアーを選んだのだった。

ケンモアという、昭和天皇へ魚の化石を進呈したこともある有名な化石採掘場へ行き、採集した。かつて海底だっただけあり砂岩質で、ブレードを差し込むと簡単に層状に岩が剥がれる。運がよければそこに魚の化石が現れる。

開始してすぐから、面白いように魚が出てくる。より大きい魚や、複数の魚がいる化石を探して、灼熱の中ひたすらに岩を割り続けるのは楽しかった。採った化石は新聞に包んで持ち帰ることが出来た。いい記念だ。

この化石採集が最後のイベントであり、旅はソルトレイクシティに付いたところで終わり、解散となった。
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総本山
ソルトレイクシティは、モルモン教の総本山がある宗教都市だ。全世界に1億人以上信者がいるといわれるモルモン教は、迫害を逃れてこの地を見出した。

白亜の大聖堂は花に囲まれ、荘厳で美しかった。常に花を絶やさないことで、神秘的な楽園を再現しているのだろう。

c0131701_12163052.jpg個人的に最も驚いたのはテバナクルと呼ばれる講堂で、繭型に造られたドームは非常によく音を反響し、演台でどんな小さな音(新聞紙を破る音や、コインを落とす音)まで最後列の客席で聞こえる。また世界で12番目に大きいパイプオルガンがあり、荘厳であった。

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ユタ州の議会所も巨大であり、大理石が美しい内装であった。議会所へと続く丘を彩る町並みも非常に美しく、宗教を中心によく律された平和な町であった。



今回は中西部を回ることで、カウボーイ/開拓者の文化、広大な土地と大自然、そしてそこで暮らす人々の思考・行動様式を見ることが出来た。これが西海岸の文化にも大きな影響を与えているのだろうし、アメリカを総体として見たときの欠かせない一側面となるのだろう。非常に楽しく実りのある旅であった。
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by flauto_sloan | 2008-06-16 11:43 | 旅行
中西部探訪(4/5) - 凛と聳える山岳と借景
c0131701_1124546.jpgイエローストーンに隣接するグランド・テイトン国立公園も、自然に溢れ野生動物が多く棲息する楽園だ。だがこちらはより深く人間の生活が関わっていた。

グランド・テイトン
国立公園の名前にもなっているグランド・テイトン山は、氷河の侵食により鋭く尖った頂を持ち、雪を被り青空に映えるとこの上なく美しい。幸いまさにその美しい絵の様な風景となった。

c0131701_11254528.jpg最初の入植者の一人娘の名を冠したジニー湖に、逆さ富士のように映る山の美しさは、北斎の浮世絵を思わせる。場所を変えて望むと、山はまた違った表情を見せる。

この美しいグランド・テイトンへの山岳信仰が伝わったのか、この土地に入植者により建てられた木造の小さな英国国教会は、ステンドグラスの代わりに山々を背景にしている。京都の古刹に見られる借景と同じだ。

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遠く離れた地であっても、人間の美意識というものは同じなのだろう。物が無い場所だからこそ、周りの美しさへの感度が上がっていく。ビルに囲まれた日常では、つい身近な自然の美しさを忘れてしまう。情報が多すぎると、ノイズの多さに本質を見失ってしまう。時には情報を遮断すると、一歩引いて何が本質か見えるかもしれない。そして本質は、得てしてシンプルで美しい*1


自然から人の作りし町へ
c0131701_11295480.jpg美しいグランド・テイトンを抜けると、ジャクソンの町に着いた。妻の評して曰く、「西部版軽井沢」であり、人が冬のリゾートとして作り上げた西部の町であった。土産物やホテル、レストランが立ち並び、途端に人間臭くなってしまった。

c0131701_11282890.jpg夕飯には、この町の最初の入植者の子孫が経営するウェスタン・ショー付きレストランへ。馬車に揺られて森の奥のレストランへ行くのはなかなか面白い。薮蚊に悩まされ、轍で揺れる馬車は風情があった。昔はインディアンの襲撃に怯えつつ、この速度で西進したのかと偲ぶ。

レストランで出されたカウボーイ料理は、シンプルで味が濃いが、なかなかに工夫されている*2。だが一方で、こればかり食べていては細やかな味覚は発達しないとも思った。大英帝国が世界制覇したのは、長い船の移動中に保存食だけで我慢できた味音痴故だとの説があるが、アメリカの覇権も味覚に関わっているのだろうか・・・


イエローストーンの大自然から、人と自然が交わるグランド・テイトン、そして人の作ったジャクソンと、下界に降りてきた。美しく楽しい時間は長くは続かない。旅の終わりも近い。

*1 イエローストーンのホテルは、テレビもインターネットもなかったため、自然の純粋な美しさを思う存分堪能できた。そういう時間が必要なのだろう
*2 食事中のショーで、何故か指名されて舞台に上り、ショーに参加することとなった。なかなかウケがよく、食事後に知らない参加者からも「よかったよ」と声を掛けられた

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by flauto_sloan | 2008-06-15 23:44 | 旅行