MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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Sales - IBM VP of sales
IBMのヘルスケア&ライフサイエンス部門のセールスのVPの人が、Sloan Sales Club主催で講演を行った。

今学期は概念的な授業が多かったので、後半追加履修した授業に"Technology Sales & Sales Management" という実践的なものがあり、それとの兼ね合いもあって参加した。さすがトップセールスマンだけあって、話に引き込まれた。構成が散逸するが、いくつか印象的だったポイントを記しておく。

始めは駄目セールスマン
つかみからして最高だった。
「僕の経歴が事前に紹介されていたと思うけど、あれは真実を全て表してはいない。実際はね・・・」
『本当の経歴』と書かれたレジュメが映し出され、過去を語り始める。

「学生のとき、MITの試験に落ちて地元の大学の工学部に行ったけど、エンジニアの才能がさっぱりで、就職することにした。

IBMに営業として入社したけど、何をどう売っていいか分からなくてね。成績はさっぱり。いい上司と出会えたことだけがよかったな。

次にベンチャーで一旗挙げようと転職したが、すぐにクビさ。学んだのは、たとえどんなに鈍い奴に見えても、社長ってのは社員より賢い、ってことかな。

次もベンチャーで、ここでようやく『こつ』をつかみ始めたんだけど、結局上手く行かなかった。

そしてIBMに戻ると、いよいよ『こつ』がつかめて、トップセールス賞を貰う大活躍。その後は新規事業をリードして成功し、今はこうしてVPさ。

始めはほんと駄目エンジニアから駄目セールスマンだったけど、努力していれば成功がついてくるのさ」

かなりの下積みがあり、それを陽気に跳ね飛ばしたからこその成功であり、自信に溢れているが嫌味がない。そしてIBMでの成功を語った後に、営業の本質だとして、いくつかの箴言を紹介していた。業界構造や営業のプロセスが大きく変わっても不変なものだという。箴言のいくつかは、スーパー営業マンだった"my dad"のものだという。
    心構え編
  • 営業は人間関係を売るのであり、仕事の内外で関係構築に努めるべし

  • 敵を知り己を知れば百戦危うからず

  • 営業とは話すことではなく、正しい質問をし、よく聞くことである

  • 残念なことに、オフィスに座っている営業マンに発注する客はいない

  • 成功する営業マンは他人がやりたがらないことを率先してする

  • 自分が何を売ったか、結局はそれが評判を創りも壊しもする。顧客に合わないものを売るのを断ることを恐れるな

  • 苦闘編
  • 不利な契約は一生ついて回る。立ち去る勇気を常に持て

  • 営業では絶対に、絶対に、決して嘘をつくな。拡大解釈でさえするな

  • 手持ち無沙汰な時でも、生産的活動をせよ


そして最後に、彼がIBMの研修でLou Gerstnerから言われたというメッセージが紹介された。
「CEOを訪ねてアウトソーシングについて紹介したいと思った時、最初にまずシンプルな質問をしなさい。
高い効率性を持って市場での競争に勝ち抜くために、どのような計画をお持ちですか、と。
そうすれば何を知っていなければいけないのかが、自ずと語られる」

「営業の上級職は、顧客が事業を回し変革を落とし込めるようにするのが仕事であり、CEOと長く一緒にいることが仕事ではない」

「IBMが顧客に提供する価値(革新的技術と資本の効率化)を正しく伝え、実現するのにあたって、業界のエキスパートである必要は無い。だが顧客の経営陣の発言を過去2-3年あたるなどして、どのような戦略を持っているのかを把握することは非常に重要だ」


繰り返し彼が訴えていたのは「嘘をつくな」というメッセージだった。Tech Salesの授業の課題でインタビューをした営業の方も、営業に最も重要なことは「誠実であること」と仰っていた。リピーターが商売の基本であり、長期的関係を築くことが営業の本懐である以上、誠実であることが重要だということだ。興味深い。
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by flauto_sloan | 2008-04-09 21:50 | Guest Speakers
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