MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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Japan Trek (10/10)…遠きにありて思うもの
10日間にわたるJapan Trekも終わり、ボストンへと帰る。出立前は日本に戻る実感が湧かなかったが、今度はボストンへ帰る実感が湧かない。そして、「帰る」先をボストンと捉えることで、改めて故郷としての日本を覚える。

c0131701_18515321.jpgふるさとは遠きにありて思うもの、とは父祖の地金沢の文豪、犀星の手だが、ボストンから離れて観ると、日本がだんだんと客観的に見えてくる。善悪好悪から離れて、何が素晴らしく何が欠けているのか。何が本質で何が虚飾か。自分の価値観が相対化されてくるのが面白い。

そんな過程で臨んだこのJapan Trekは、相対化しかけている日本を、一旦主体化し直した上で、他国の友人との対話を通じて再相対化する旅だった。(まあ飲みが多かった気もしないではないが)

特に身近なレベルで強く感じたのは、日本人の教育水準の高さ、道徳心・公共心の高さ、そしてサービス・もてなしの質、そして製造業の誇りと実力であった。

これらは渡米時に日本とのギャップに驚き、ショックを受けたが、米国並みの期待値を持った上で日本再訪すると、改めてその水準の高さに感銘を受けた。

どんな人でも仕事に誇りを持ち、改善を心がけ、考え、間違いを恥とする。
公共の場を美しく保ち、整理整頓し、見苦しい飲食や行動をしない。
相手を思いやり、堅確で行き届いたサービスを行う。
そして製造業の生産性や思想の深さは比肩ない。

これらの美徳は相対化すると素晴らしい水準なのだが、日本人として過去からの文脈で見ると、年々劣化しているし、将来もそうそう回復するようには思えない。
製造業は高いレベルを維持しているものの、サービス業では品質への期待値が上がりすぎてしまっているため、とかくサービスが高コスト、低生産性となってしまっている。

だが階層社会、資本主義のアメリカの様に、誰もがサービスの品質に期待しない、もしくは高いお金を払わないと相応のサービスを得られない、という社会が良いとは思わない。このアメリカの分かり易さは、多民族国家で民主主義を行う上では非常に有効だろう。だが日本は異なる背景・前提を持つため、違う姿があってよいだろう。

いつまでも内向きの議論ばかりしていないで、世界の中で相対的な日本の位置付けを冷静に把握し、それに則った日本のあり方を考えないと、JAPAiNなどと言われてしまう。

そんな、日本の良さ、美しさと、危機感を再認識する10日間であった。


また、220人の大半が友人となり、皆に名前と顔を覚えてもらった。それが今回築いた一番の財産だろう。皆に感謝され、信頼を得る。苦労はしたが素晴らしい経験だった。
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by flauto_sloan | 2008-03-30 23:21 | Japan/Israel Trek
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