MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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IAP - 春学期への肩慣らし
今日のIAPでは、3つのセッションに参加したが、みなバラバラな分野となった。MIT全体での活動であるIAPらしい。

Feynman Film "The symmetry of Physical laws"
c0131701_922824.jpg昨日の保存則に引き続いて、物理法則が対称であるとはどういうことかを論じ、相対性の考え方を導入する講義だった。様々な「対称」の例を挙げ、直感的にわかりにくい相対論を納得させていった。
ファインマンはかなり話すスピードが早く、1時間のフィルムなのに2時間の講義を受けたようかのような密度である。
アマゾンにファインマンの講義DVDがあったので購入した。髪の毛を見ると晩年のようだが。

MIT Energy Initiative "Energy in a Carbon Constrained World"
今週は"Energy Future Week"として、MITのEnergy Initiative(cross-department な取り組み)が様々なセッションを開催している。
月曜のイタリアのエネルギー企業役員の講演(いまひとつ)に続いて二度目の聴講。
今日はMITの教授がファシリテーターで、フォードの役員、ベンチャーキャピタリスト、エネルギー政策に携わってきた政治家、石油企業役員の5人によるパネルディスカッションだった。

以前Khosla氏の講演を紹介したように、現在は(やっと)米国でエネルギー問題がクローズアップされている。契機としてはゴア氏の「不都合な真実」による啓蒙(下心や科学的信頼性は別にして)、石油価格の上昇などが云われている。だがパネリストたちの共通意見としては、エネルギー問題の本質的なドライバーは
1 エネルギー関連の経済活動の興隆
2 環境問題の深刻化
3 国家安全保障への脅威の高まり
である。

1の経済活動は、様々なエネルギーベンチャーが立ち上がり、資本が流入していることから昨今非常に注目されているが、VCも「今はバブル」とわかっている。今は石油価格が高いから、代替エネルギーや効率化技術を持ったベンチャーの将来価値が高いように見えるが、石油価格が下がり始めたらバブルが弾ける可能性がある。そのため今は石油価格への感応度が低い技術を持った企業への投資を重視しているそうである。実際MITで研究している太陽光発電技術は、火力発電などに比べても廉価(発電量当りの費用)であり、投資家の注目を集めている。
2の環境問題は、大統領選の結果にもよるが、国民の意識が高まっているので避けては通れないだろう。
しかし3の国家安全保障が、実は本音でありそうだ。「仲良くない国から買いたくないだろう?」と、素直な意見を言った人もいた。文明の衝突が叫ばれ、今後すぐには地政学的な情勢が変わらないなら、この問題は主要なドライバーであり続けるだろう。

エネルギー/環境問題は、米国のこれまでの不作為をどう挽回するかと、台頭する中国が実質的にどう対応するか(色々と基準値を作っているが、これまでちゃんと実行されたものは少ないらしい)が大きな鍵を握る。そこへ日本の環境技術がいかに貢献できるか(そして利潤を得るか)。
今回の大統領選の争点の一つでもあり、行方が注目される。

Professional portfolio selection Techniques (前半)
2日連続で、ポートフォリオマネージャーの視点でどのようにポートフォリオを組成するかを解説する講義。1日目の今日はポートフォリオを組む上で注意すべきこと、組成するためのステップ、そして基礎的なポートフォリオ理論(マルコビッツのポートフォリオ理論、CAPM)の説明だった。今日は秋学期のFinanceの授業で学んだ内容だったので、明日に期待。


本当はこの外に2つほど受けようと思っていたものがあったが、突然キャンセルされたり、建物に入れなかったりで断念。授業ではないのでキャンセルも頻繁なのは仕方がない…

このIAPは holiday season ですっかり寛いだ頭を刺激して、春学期に備える肩慣らしのようなものに感じる。
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by flauto_sloan | 2008-01-16 22:59 | MITでの学び(非MBA)
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