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MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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彦龍のラーメンをボストンで思い出す
珍しく時事ネタなのだが、ニュースによると、日本一不味いラーメン屋の彦龍が閉店するらしい。ちょうどハーバード・スクエアに昨年オープンした某店のラーメンが、彦龍のラーメンを髣髴とさせて懐かしく思っていたところだったので、偶然を感じる。

彦龍のラーメン
テレビで何度も取り上げられた彦龍。大学院生のとき、その彦龍がある千駄木に住んでいた。一人暮らしの学生が多く住む千駄木はラーメン激戦区で、私もしょっちゅうラーメンを食べていた。

ある時研究室の友人から彦龍の話を聞いて、どれ日本一不味いラーメンを食べに行こう、と思い立った。千駄木商店街の裏路地に店を見つけ、入店。ひとまず醤油ラーメンを注文した。綺麗とはいい難い店内ではあったが、まあこれくらいの店はないわけではない。問題は味だ。

やがて出てきたラーメン。スープを一口すすると、出汁のない、醤油を薄めただけのような味気なさ。白くのびきった麺はぼろぼろ千切れ、スープをまるで絡めない。具のチャーシューは異常に塩辛く、野菜炒めは見事に焦げあがっている。

これはとてもじゃないが完食できない。そう思った私は、テーブルの下でそっと友人の携帯へワン切り。コールバックしてきた電話に出て
「え、もうそこまで来たの? わかった、すぐ迎えに行く」
とわざとらしく話し
、お代を置いてそそくさと退散した・・・・・・

それ以降行っていないが、「味噌を溶いただけ」という味噌ラーメンを一度食べてみたかった、と後悔することはない。

ボストンにて彦龍の面影を見出す
ハーバードスクエアのケネディスクール近くの好立地に、昨年某日本食(?)レストランがオープンした。開店当初から日本人コミュニティの中で「あれはひどい」と評判が立つほどの話題の店だった。

どれほどひどいか、気になって仕方なかったので、ケネディスクールの授業の帰り道に立ち寄った。店内は明るくオープンで、悪くない。客の入りはまあまあ。

注文したのは、味噌カルビラーメンと餃子だ。しばらくして、二品がやってきた。
餃子は冷凍ものを温めた感じだ。これは想定範囲内。メインのラーメンを口にする。

彦龍のラーメンをボストンで思い出す_c0131701_2115633.jpg10年ほど前に食べた彦龍の記憶が、鮮烈に思い出された。
コシのない麺、出汁が利いていないスープ(豆板醤を放り込んでごまかしているだけまし)、味噌は溶いてあるだけでコクはなく、野菜は少し焦げている(彦龍ほどではない)。
そしてカルビは不味くないのだが、味の調和を全く考えていない。

このチェーンのラーメン担当シェフは、彦龍で修行したのだろうか

とても美味しいとは言えないのだが、さすがに彦龍よりはましで、食べられなくはない。ただ、ラーメン屋が数件しかないボストンだから食べられるのであって、日本にあったら客が入らないことは断言できる。このチェーンは世界中で展開しているが、日本にだけ一店舗もないのがそれを証明している。

そして高い。ひどいラーメンでありながら、十数ドルもする。餃子とチップを入れると、$20くらいだ。不味いものを高く。うーむ、なんともワガママである。

閉店してしまう彦龍のクオリティを垣間見たい方は、一度ハーバードスクエアを訪れることをお勧め・・・いや、しないでおこう。
by flauto_sloan | 2009-04-05 00:02 | ボストンでの生活
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