MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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オバマ政権の外交政策
MITの政治学部にて、オバマ政権の外交政策を議論する講演会があった。講師はケネディスクールのNicholas Burns教授で、数々の大使や外交代表を歴任し、ついこの間までブッシュ政権でNATOの大使をしていた教授だ。
今後の外交政策での要諦は、中東と南アジアだという。ちょうど前日にイランが米国と対話する用意があると声明を出したが、イラク情勢にどうけりをつけ、イランとどう接するのかは引き続き重要な課題となる。また、アフガニスタンとパキスタンという南アジアは、オバマ大統領がアフガニスタンでの戦争を継続すると表明しており、今後ますます重要となる地域だ。彼は、「アフガニスタンがオバマにとってのイラクとなりかねない」と警告していた。

また、立場もあるだろうが、「ブッシュ政権はもう少し評価されてもよい」と言っていた。特にアメリカとブラジル・中国との関係は、ブッシュの外交で大きく進展したという。今後このモメンタムを維持していくことが望まれる。

また、ブッシュ政権が金融危機対策でG7をG20にしたことを、新興国の責任感を醸成するとして高く評価していた。中国・インドはその経済規模・影響力に比べて国際的な責任感に欠けている。環境問題やダルフールでの中国の対応がいい例で、大国と途上国の顔を使い分けている。氏は、日本がG7に参加していくうちに先進国としての自覚を高め、国際的責任を果たすようになったことを学びとして、中印やその他の新興国もG20の参加で責任を持つことを期待していた。
もちろん、中国など60年間も安全保障理事会の常任理事国でありながら、国際的な責任を果たしていないのに、G20に巻き込むことが本当に責任を促すのかという疑問はある。4000年の歴史で最も政治に長けた国でもあり、米国の強い影響下にあった日本と同じようにいくのか疑問が残る。だが中国のG20への巻き込みや、WTOなど国際機関・協定への巻き込みは今後先進国全体の課題となるだろう。

それにしても、金融危機と政権交代のおかげで、大物の学者、政治家、官僚が次々と講演を行っているのが素晴らしい。見識高い人々の洞察を聞くまたとない機会に、ボストンにいるのはまさに運がいいと思う。
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by flauto_sloan | 2009-02-11 12:43 | MITでの学び(非MBA)
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