MIT Sloanにて、2007年から2009年までMBA遊学していた、ふらうとです。ボストンとNYでの暮らしや音楽、そして学びを書きつらねています。外資系コンサルティング会社に在籍(社費留学)。趣味はフルート演奏
by flauto_Sloan
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チームディナーと空気
リーダーシップの授業のチームメンバーで、ディナーに行った。授業の課題と完全に離れた場所で、リラックスして語り合う。これもまた、信頼を醸成するためには必要な介入だったのかもしれない。

楽しく食事をしながら、ハイフェッツ教授の感想、授業とチームセッションでのグループ・ダイナミクスへの見解を話し合う。人によって見方が違うのが面白い。何人かが強く感じていたダイナミクス(ある生徒への教室全体の反感)が、ある人は全く気づいていなかったり、いつも教授のコンセプトを批判するビジネススクールの生徒の行動に対する受け止め方が、生産的と見る人と非生産的と見る人とで分かれたり・・・ と、多くの気づきがある。


日本人は基本的にグループダイナミクス(「場の空気」と呼ばれるものに近い)を読み取ることが上手い。だが、この授業ではできるだけ空気を読み過ぎないようにしている。日本人が空気を読み合えるのは、共通の価値観やコンテキストを共有しているために、相手の思考や選択肢が想定の範囲内に収まっているからであり、相手が全く別の人種の場合には、効果が限定されるばかりか、下手をすれば決め付けとなりかねない*

だがアメリカ人は多分に過剰適応してしまい、グループ・ダイナミクスを読むことを諦めて、言語やモデルで明示的に分析的に、内面や価値を記述しようとしているように思える。それは早いが浅い道でもある。秋学期は、アメリカ人に希薄なこの感覚・能力を身に着けさせる過程でもあった。

KYなんて言葉が流行ったように、空気を読むという複雑で鍛錬に時間がかかる能力は、生活や価値観の多様化(セグメント化)によって、日本人の間でも低下しているのだろう。だがアメリカ的過剰記述はまた極端だ。日本人がグローバル化に対応し、リーダーシップを発揮しようとする上で、社会が持つ空気を読む能力がどう推移していくのかを見極めることが、極めて重要になるのだろう。


ディナーの楽しい空気を愉しみつつ、そんな文化の違いを感じた。


* 「空気」と「グループ・ダイナミクス」がどういう関係にあるのかは、Soheiさんが薦めてくれた『「空気」の研究』を読んでから見解を示したい。今は混同し形で記述する
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by flauto_sloan | 2009-01-13 23:17 | 交友
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